ザ・ビッグ・レッド・モンスタ- The Big Red Monster

ブドウにとって〝世界一過酷〟とも言われる気候条件の元で造られる、カリフォルニア、パソ・ロブレスのワイン・・・。夜は0度以下、昼間は40度を超える事もあると言われ、その寒暖差により作り出される唯一無二のストラクチャーを持つオーガニックなモンスターワイン!

◆ワインメーカー
エチケットもインパクトあるこのモンスターワイン達を操るのは、心優しい女性醸造家のNicole Walsh(二コラ・ウォルシュ)。彼女はカリフォルニアやニュージーランドの著名なワイナリーでの醸造経験を活かし、現在でもカリフォルニアでのローヌ系ブドウ品種のパイオニアと呼ばれるボニー・ドゥーン・ワイナリーの醸造家も務めています。

彼女のワイン醸造家としての考え方は、Vin de terroirと言われる「土地の感覚を表現する考え方」が根本にあります。しかしこの考え方はカリフォルニアではあまり取り入れられておらず、どちらかというのほとんどの生産者は、Vin de d'effortと言う、いわゆる「ワインメーカーの意思によって表現する考え方」でワイン造りが行われています。

彼女の考え方の根本がVin de terroirにあるのは、Vin de d'effortでは、ワインにとって予期しない肯定的な結果においても、また逆の場合においてもそれなりのワインしか産み出す事が出来ないからです。それは、ある意味リスクを回避する方法かもしれません。ただ、そのリスクを恐れていたら【真の共鳴を産み出す素晴らしいワイン】を造る事は出来ない・・・と感じているからです。

◆パソ・ロブレスのテロワール
彼女にとっては、この過酷な気候条件もその土地の特徴の一つ。この土地でしか表現できないテロワールをしっかりと捉え、パソ・ロブレスにしかない唯一無二のストラクチャーを見事に表現しています。また、気候条件が過酷であるというのはブドウの天敵である害虫にとっても同様で、この地で農薬は一切必要としません。これはパソ・ロブレスというテロワールの副産物といってもいいでしょう。

※全てオーガニック(有機栽培)で造られますが、ヴィンテージがブレンドされていることもあり、認証の手続きに手間がかかるため公の機関からの認証等は受けていません。

醸造は、100%除梗、ゆっくりとプレスしながらブドウの実だけでジュースを抽出し、1日2回、ポンプでの櫂入れを28日間行います。マロラクティック発酵後、それぞれのブドウ毎に、新樽、1年樽、アメリカンオーク、フレンチオーク、そして、ワインの味わいと香りに影響を及ぼさないニュートラル・オークを使い分けて熟成します。